代表理事の発言<No.2012.12>21世紀の日本のかたち(59)
―2012年末衆議院選挙にみる政治の風景―

平成23年3月に東日本を中心として発生した地震により被害に遭われた皆様には、謹んでお見舞い申しあげますと共に、一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申しあげます。

2012年12月16日の衆議院選挙は、いくつもの地域政党が衆院選挙に参戦しましたが、自民党が圧勝しました。

前回の衆院選挙で民主党が圧勝した時には、政権交替可能な二大政党で日本の国の政治を安定的に運営してくれるものと大いに期待されました。しかし民主党は第3極の諸政党とあまり変わらない存在にまで後退して、期待を裏切ることになってしまいました。

今回の衆議院選挙は国内外にいくつもの難問-外交安保、経済財政、社会保障-を抱えた選挙でした。新政権は全面的にこれを引き受けての出発になります。力強さと同時に思慮深さをもった展開を望みたいものです。

また年末には、韓国では初の女性大統領朴槿恵氏が選ばれました。アメリカ・オバマ大統領、中国・習近平総書記・国家主席、そして日本・安倍晋三新首相です。国々の指導者は世界と東アジア全体を俯瞰し、「地域化」と「世界化」が交叉する「国家」とは何かを問いつつ、それぞれの国の政治の舵取りを賢く進めてほしいと願います。