理事長の発言<No.2009.10>21世紀の日本のかたち(22)
-- 日中都市景観上海フォーラム報告--

9月28日、上海市の同済大学のホールを主会場にした世界華人建築家協会主催の都市景観フォーラムに参加する機会を得ました。
フォーラムの主題発表は、日本側、中国側、各2名が行いました。続いて、中国のいくつかの都市、地方政府からの参加者と都市景観に関し、互いの経験を交換し、話し合いました。

中国側参加者の関心は、日本の景観法施行以来、日本の各都市がこれを活用してどんな景観計画を立て、景観づくりに取り組んでいるかでした。
また、「都市の色」が話題になりました。景観の操作手段として、広告・看板とともに、建物や公共施設の「色」をどうするかは、人びとに扱いやすく分かりやすいテーマです。

日本から中国の色や看板について意見を申し述べるのは容易なことではありません。ただ面白いことに、市場経済を取り入れた中国において、広告看板類が都市の中に徐々に多くなってきていること、逆に単調なモノトーンの住宅地やまちにもう少し色気を持たせたいという気運を感じました。

来年、上海で開かれる万博、「Better City、Better Life、よりよい都市、よりよい生活」に上海、中国がどんな答えを出してくれるのかが楽しみです。