理事長の発言<No.2010.10>21世紀の日本のかたち(34)
随想 ― 千年の首都、平安京・京都―

平城京・奈良に次いで、9月中旬の週末、平安京・京都に出かけました。

京都市は、昭和42年に歴史的風土特別保存地区の指定をはじめ、昭和47年には全国に先駆けて市街地景観条例を制定しています。さらに、平成19年には高さ規制を含む新景観政策を策定し実施しています。なにしろ、市には都市計画局に都市景観部があり、100人近いスタッフで先進的景観づくりに力を入れているのです。

三方を山々囲まれ、南北に二本の川が流れている千年の風景、自然景観を生かし、四神相応の景観を持続しようということです。現代においてもここに京都都市景観づくりの明らかな基盤を置いているのです。

和風を生み出した伝統文化も「京都らしさ」もこの四神相応のこの盆地での、地人相関の生み出したものに違いありません。「新たな創造」も「都市活力」も平安以来千年の都の流れに沿ったものと思われます。